セミナー

角丸四角形:  第19回 セミナー

日時

20131011日(金)17:00-18:30

場所

静岡大学 理学部 B212号室

講師

渡辺 麻衣 博士

 

東京大学大学院総合文化研究科

演題

新規光化学系I複合体とアンテナ

 

 

 光化学系複合体は、光合成の初期反応である光エネルギーを化学エネルギーへ変換する重要なタンパク質複合体である。酸素発生型の光合成生物は、水を分解して酸素を発生する「光化学系II複合体(系II)」と、還元力を生成する「光化学系I複合体(系I)」の2つの複合体をもつ。これまで「系IIは、シアノバクテリアから植物の全てで二量体、系Iはシアノバクテリアでは三量体、植物では単量体」と信じられてきた。しかし、複合体構造は一部の種でしか調べられておらず、系I複合体構造の違いや進化はよくわかっていない。

 私は、光化学系複合体の構造を、改良したBlue-native PAGEやショ糖密度勾配遠心法により様々な生物間で比較した。その結果、系I複合体のサイズは種によって多様であった。糸状性シアノバクテリアの系I複合体は、他のシアノバクテリアとは異なり、三量体ではなく四量体であった。さらに、系I四量体とアンテナとの超複合体の単離にも成功した。本セミナーでは、四量体と超複合体の構造解析の結果や、機能についても触れたい。