セミナー

角丸四角形:  第3回 セミナー

日時

20091211日(金)17:00-18:30

場所

静岡大学 理学部 B212号室

講師

澤 進一郎 博士

 

東京大学大学院 理学系研究科

演題

植物の分裂組織の機能維持に関与するCLEペプチドの解析

 

 

 多細胞生物においては、ヒトを含めた高等動物だけではなく植物でさえも確実に各細胞間で情報のやりとりを行っていて個体としての統一性を保っている。それでは、どのようにして各細胞は細胞自身の位置情報や環境、発生プログラムを認識して自分自身を分化させ、複雑な"個体"を形作っているのであろうか。

 CLEドメインを持つ細胞間情報伝達因子として予想されていたCLV3は、その構造は未知であるが、植物の茎頂分裂組織の構築に機能することが明らかとなっていた。我々はCLV3の構造を決定し、CLV3がペプチドとして機能することを明らかにした。さらに、その合成ペプチドを植物に添加すると、CLV3遺伝子の過剰発現時と同様の表現型を示す上、受容体CLV1及びCLV2機能欠損株には効果を示さなかったことなどから、合成ペプチドもin vivoで機能的であることが示唆された。

 我々は、この合成ペプチドを利用したケミカルジェネティックスにより、下流因子の探索や機能解析を行っている。本セミナーでは、その現状について紹介したい。

 

 

Miwa et al., 2008, Plant Cell Physiology, 49, 1752-1757

Kinoshita et al., 2007, Plant Cell Physiology, 48, 1821-1825

Kondo et al., 2006, Science, 313, 845-848